ロンドン五輪で2大会連続3冠を達成したジャマイカのウサイン・ボルト。予選では流して、決勝で大爆発する走りはもはやおなじみ。ボルト流“流し効果”ってゴルフにも共通する?
本誌「飛ばし屋本舗」でおなじみ、整体師にしてドラコン選手の岡本啓司氏は「ボルト本人に聞いてみないとわかりませんが」と前置きしつつこう語る。
「人は大きな試合などで興奮・緊張すると、アドレナリンが出て“戦闘態勢”に入ります。さらに緊張するとベータエンドルフィンという覚醒物質が出て、ハイな状態になる。ゾーンに入るということですね。しかし、この状態を保ち続けるのは無理な話。いわゆる“火事場のバカ力”なので体へのダメージが相当大きく、回復に時間がかかります。ボルト選手は予選を流すことでゾーンに入るのを避け、決勝で最高のパフォーマンスをする準備をしているのではないでしょうか」
実際ボルトは100メートル予選は10秒09で、決勝は9秒63。200メートルも予選20秒39で、決勝19秒32と決勝に照準を合わせている。本気で走るとついゾーンに入ってしまうので、ふざけたり流したりして、予選では火事場のバカ力を出さないよう制御しているようにみえる。
一方、ゴルフでいえば石川遼の全米プロ。初日69と好発進するも2日目77、3日目79の大叩き。大事なところにゾーンを持ってこられなかった、ともいえる。
ボルトや最終日の全英バックナインのアーニー・エルスのように、ゾーンまで計算できる選手が“超一流”なのかもしれない。
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