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2打罰が取り消されたナ・ダエ
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マンシングウェアの2日目7番。ナ・ダエ(韓国)が「ライの改善」をしたとして2罰打を受けた。のちに取り消されたが、その経緯とは?
7番グリーン。ナ・ダエのマークしたボールが同組で回るウェイ・ユンジュ(台湾)のラインと重なるため、ナが画鋲型のマーカーを移動させようと持ち上げた。その際「砂が出た」と、親指でグリーン面を押さえたところ、それをウェイが指摘。競技委員は「ライの改善」(規則13-2)としてナに2罰打を課した。
しかしラウンド後、ナの行為は今年ルール改正された「利益を生み出さない場合は罰打の対象にならない」(江間陽子競技委員長)に当たるとして2罰打は取り消され、ダボがパーの裁定になったのだ。
「でも、このケースは最初から罰打がつくほうがおかしいですね」というのはルール研究家の石井米二郎氏。「なぜならグリーン上の砂はルースインペディメント(用語の定義32)だからです。それなら無罰で取り除くことができます。ただ、それを取り除く際に手のひら側で“丹念に”払うと、グリーン面のテストと疑われます。今回のケースのように親指で押すのはグリーン面のテストに相当しないでしょう。よしんば、砂が出たとしても、元の状態に戻すのが公正の理念。なぜライの改善とされたのか、よくわかりませんね」と話す。
これによってナは65と、その日のベストスコアをマーク。2位タイと一気にジャンプアップし、優勝争いに加わると、「諦めていたので、信じられなかった」と大喜びしていた。
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