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メンタルの成長で表情もやわらかく?
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全英女子オープンで4年ぶりにメジャー制覇したシン・ジエ。大会史上最も過酷と言われたコースとコンディションを克服し、2位との9打差は大会記録。圧倒的な強さを示したジエの陰に、日本人のメンタルトレーナーの教えがあった。
5月には左手の手術を受けたばかり。しかも、大会3日前の月曜日には、前日サスペンデッドで延期となったプレーオフをポーラ・クリーマーと戦い、2年ぶりのツアー優勝を飾った直後だった。
激しい風雨にもブレないスウィングはもちろん、精神面も安定。韓国選手の強さの理由としてたびたび挙がる心の強さが、いかんなく発揮された2週連続優勝だった。ただし、ジエのそれは韓国特有のものではなく、田中ウルヴェ京(みやこ)さんという日本人メンタルトレーナーに教えられたものだった。
田中さんは、ジエが生まれた88年に行われたソウル五輪のシンクロデュエット銅メダリスト。ジエは日本ツアーの新人セミナーで田中さんの講義を受け、その考え方に共感したという。それから個人的に連絡をとるようになり、ことあるごとに電話をして、英語でアドバイスをもらっている。
この2年優勝から見放され続けたジエ。不調を心配する周囲の声に「すごくストレスを感じていました」。そんな時に田中さんから「自分を信じよう。周りの人の意見は気にしないでいいから」といわれ、自分のゴルフに徹することができたという。
「おかげで自分を信じ、自分のできることに集中して、笑顔でいることができました」(ジエ)
最終日前日にも田中さんと話して気持ちが落ち着いたというシン・ジエ。「日本で彼女に会えるのが楽しみ」と、横浜CC開催の日本女子オープンで、日本のメジャー初タイトルを狙う。
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