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南洋の芝、ティフトンが用いられている那覇GC
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ナショナルオープンはコースセッティングが厳しいことで知られている。今週、横浜で行われる日本女子オープンはともかく、ちょっと心配されるのは10月11日から沖縄・那覇GCで行われる日本オープンだ。
というのも、那覇GCのグリーンが南洋の芝、ティフトン(バミューダ)だから。ハワイやグアムなどでゴルフした人なら知っているだろう。南洋芝はゴワゴワ密生し、ラフでヘッドにまとわりつき、容易に振り抜けない粘る芝。日本女子オープン開催の横浜CCはベント芝で、茎も葉も柔らかく、予定通りのグリーンの速さ(10~11フィート)に仕上がった。
対して那覇GCのティフトンは茎も葉も硬く、しかも求められているセッティングは女子オープンより厳しい(11~12フィート、コンパクション25)。
芝に詳しい人なら、ティフトンでその速さを出すのは無理なのではと思うはず。しかし、芝の世界も日々進歩していて、那覇GCでは5年前から「チャンピオンドアーフ」という品種を採用。「最大の特徴は“低刈り”できること。3・2ミリまで刈れます。コンパクション(硬度)も、涼しくなってきて水撒きも適量になってきたので、固めていけると思っています」(那覇GCグリーンキーパー・与古田撮喜氏)
着々と準備はできているようだが「これから3週間(9月20日現在)、天気の勝負でしょうね」というのは、これまでJGA副競技委員長として12回セッティングにかかわった川田太三氏。「沖縄は今年、雨が多く、これからも台風などが来たら刈れないし硬くできなくなります。それにティフトンはドライな天気で生長するんです」
ちなみに川田氏の12回のセッティングのうち、思いどおりの優勝スコアになったのは半分だけだという。
日本オープンでスリル満点の高速グリーンは見られるか。
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