日本人最多の米ツアー3勝を挙げている丸山茂樹が、43歳にして“現役引退”を周囲に口にし始めたようなのだ。
今季は09年日本シリーズ優勝で手にした3年シードが切れる勝負の年。ところが、14戦で予選通過6回。キヤノン終了時で賞金ランク107位と低迷し、シード落ちの危機に瀕している。
今年、賞金シードを逃した場合でも、丸山には生涯獲得賞金上位25人に与えられる限定シード権がある。このシードは本来1回限りのもの。ただし今季の深堀圭一郎のように、権利を行使したシーズンに活躍すれば、限定シードは再び復活する。
来季こそが丸山の本当の勝負ともいえるのだが、楽観できる状況ではない。昨季の開幕前には右ふくらはぎの筋断裂に見舞われ、今夏にも右ひざを負傷。ひざにたまった水を定期的に抜かなければならず「一度体のバランスを失うとうまくいかないものだね」と体調万全には程遠い。慢性亜脱臼と診断された左親指付け根は腫れが収まらず、注射をうって痛みを抑えている。
「年末にでもどうしたらいいか考える」としているが、左手の手術に踏み切れば新シーズンの準備にはさらに時間がかかりそうだ。「ちょっとイップスの症状が出ている」というドライバーも悩みのタネで、心身ともに満身創痍。
「そういうときがいつかはくるとは思っていたけど、いざきてみるともう少し頑張りたかった。心残りはあるよ」と丸山。
キヤノンでは、3日目まで優勝争いに絡みながらも、冷静に現実を見つめ、現役引退を考えているようなセリフも口にする。もう一度丸ちゃんスマイルを見たいと思っているファンも多いのだが。
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