キヤノンオープンは、池田勇太が初日から首位を明け渡さぬ完全優勝で、通算10勝。ジャンボの記録を抜いて“最年少で10勝”と話題になったが、はたしてその実態は?
池田の10勝は26歳9カ月16日での達成。自身が尊敬する尾崎将司の27歳8カ月5日を抜いたわけだが、ジャンボ尾崎の記録は73年のツアー制度施行以降のもの。
ジャンボは、プロ野球の西鉄ライオンズ投手を経て70年(当時23歳)、プロテストに合格するや、翌71年の日本プロに初勝利するなど5勝し、次の72年には日本シリーズなど年間10勝(ニュージーランドPGA含む)。年間最多勝利数をマークした。これで一躍、スーパースターとなり、ゴルフ人気に火をつけた。ジャンボの華々しい活躍をきっかけに多くのスポンサーがつき、毎週のようにトーナメントが開催されるようになったのだ。
ちなみにジャンボの持論は「スーパースターの資格は下積み時代がないこと」。つまりプロ入りしたら一気に頂点に登りつめないと、スーパースターにはなれないといっているわけだ。帝王ニクラスしかり、タイガー・ウッズしかり。そして“日本では俺”との矜持が透けてみえる。
ともかく池田の10勝到達最年少記録などジャンボにとっては片腹痛いに違いない。その証拠にジャンボは「記録を更新されたといっても特別な思いはないよ。だって俺はツアー制施行以前に10何勝していたから、そんな意識はない」。ただ「遼もそうだが、勇太もツアーを引っ張っていく存在だから、4、5年で10勝というのはいい線じゃないか」とエールを送っている。これもスーパースターの余裕か。
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