カシオの最終日18番での藤本佳則のパットについて、読者から「アドレス時にボールが動いたのでは?」との指摘が。そのほか、パットラインをパターのソールでトントンと無造作に叩くシーンにも「?」がついた。
カシオの18番はテレビ中継でボールとヘッドがかなりアップに。ビデオで見ると「揺れ」はしたが「動いた」かは微妙。動いたらアドレスを解いて1打罰でリプレースしなければならないし、動いている球を打ったら誤所からのプレーで2打罰となるところ。藤本はそのまま打ち、3位タイでフィニッシュした。
では「動く」の定義とは? ルール上「動く」とは、用語の定義35「球が止まっている位置を離れ他の場所に行って止まった時」となっている。つまり球の支点が移動した時が「動いた」となる。したがって、揺れただけだったり、よしんば支点が移動しても最終的に元の位置に戻ってくれば、動いたことにはならない。
「そうはいってもフェースをぴったりつけたからボールが揺れたのであって、そういう紛らわしい行為はすべきではありません。藤本は他の場面でも、パットラインをパターのソールでトントンと叩いているのを見ましたが、あれも紛らわしい行為です。ボールマークなら修復が認められていますが、それがスパイク跡だったら違反行為。それをマーカーに確認も得ずに修復するとなると、あとで問題にされても文句はいえません。これは藤本だけではなく、ほかのプロにも散見されます」(ルール研究家・石井米二郎)
プロはアマの手本となるべき。李下に冠を正さず、という喩えが再三出るようでは、なんとも寂しい限りだ。
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