ファーマーズインシュランスで今季1勝目を挙げたタイガー・ウッズ。これで通算75勝。サム・スニードの持つ最多勝利数82が見えてきた。
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パッティングに好条件が揃えば、タイガーに金棒!
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タイガーの勝利の跡をたどると、ある勝ちパターンが見える。それはグリーンの芝との相性。今回勝ったファーマーズの舞台はロスから約200キロのサンディエゴ市にあるパブリック、トーリーパインズ。じつはこれまでタイガーはトーリーで7勝している(今回で8勝目)。同大会の前身、ビュイック招待を含む1996~06年のあいだに連続勝を含む6勝、さらに全米オープン(08年)も。またジュニア、アマチュア時代もこのコースでの勝利経験がある。
同コースのグリーンは「ポアナ芝」。日本でいう「スズメノカタビラ」と呼ばれる雑草だ。ベント芝に比べて根が深く、密集していて、踏むとフカフカと柔らかい。1年草のイネ科で花の穂をつけるのも厄介。グリーンの速さ、方向とも一定になりにくく、それがベント芝に比べて数段難しいといわれるゆえんだ。
ではなぜ日本では雑草と虐げられているのに、カリフォルニアでは名門コースで使用されているのか。
「ポアナ芝は高温多湿に弱く、日本では真夏になると枯れる部分も出てきてマダラ模様のグリーンになります。ところがカルフォルニアのモントレー半島などは降雨量も少なく、高温にならない。ポアナ芝であっても1年中安定した状態を保つことができ、最近は穂が小さくなる品種も開発されています。日本でも北海道や軽井沢では、ポアナグリーンのコースを結構見ますね」と、あるグリーンキーパーは話す。ポアナグリーン克服法はというと「ショートパットでもカップの向こう側に当たるぐらい"しっかり"打つこと。タイガーはそれができるから強い」(青木功)。
しっかり打つといえば、ポアナ以外でもバミューダグラスがそう。これはタイガーが亜熱帯・フロリダのベイヒル(A・パーマー招待)で7勝していることでも明らか。無論、ベントでも強いのだが、それ以上にこれらの芝に強いという証明が数字に現れている。
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