今年から米ツアーに本格参戦し、活躍が期待される石川遼だが、初戦から出場した5試合のうち予選通過はわずか1回のみ。戦績のデータが遼の不調を如実に物語っている。
ドライバー飛距離こそ293.8ヤードで43位だが、フェアウェイキープ率もパーオン率も同じく134位と3桁の数字。さらに悪いのは得意のパッテイングで、出場選手での偏差値において、マイナス1.344。ゼロが平均なのでこの数字分、全体より劣っていることになる(3月7日現在の数字)。
平均ストロークは73.212で168位。これでは予選カットラインに近づくことは無理だろう。
ちなみに昨季までの日本国内ツアーのデータを見ると、賞金王に輝いた09年は69.93、10年69.92、11年70.09、12年70.43で71台はなかった。レベルの高い米ツアーで、国内ツアーの数字とは単純に比較できないとはいえ、平均73台のスコアではやはり“勝負”にならない。
パット不調の理由をグリーンの芝による変化だと分析するのは“屋根裏解説者”のタケ小山氏。「1戦目からベント、次はバミューダ、ポアナと変化していて、芝に適応できていないと感じています。このグリーン芝への対応こそが、カギを握ると思われます」
別の角度から分析するのはTV解説者の佐渡充高氏。「股関節に負担をかけすぎないスウィング改造をしているといいますが、今年はクラブも一新しましたよね。両方一緒にチェンジするのは冒険しすぎだと思います。10年に全米オープンに勝ったグレーム・マクダウェルですらクラブを替えてから慣れるまで半年かかりましたから。しかも、同時にスウィング改造するというのは難しいことなのでは」
まだ序盤戦とはいえ、米ツアーは今シーズン、変則的に期間が短くなっている。残された時間はそれほど長くないですよ、遼くん。
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