雨中のゴルフに欠かせないアイテムの一つが防水スプレー。先日、国民生活センターが、防水スプレーの使用方法に関して消費者に注意を呼びかけた。
きっかけは昨年8月の事故。室内で衣類用コーティングスプレーを缶の半分程度使用したところ、近くにいた子どもが吸い込んで肺障害などを発症し、入院したというもの。
同センターによると、防水スプレーの成分には大きく分けてシリコン樹脂とフッ素樹脂の2タイプがあり、使用する素材によって使い分けられているが、どちらも誤って吸引すると呼吸困難、せきなどの呼吸器系中毒症状が主な症状となる急性中毒を引き起こす可能性があるという。
日本中毒情報センターによると、ゴルファーに関する事例として、玄関でウェアに防水スプレーを噴霧後、タバコを吸いながら車を運転してゴルフ場に行き、その後呼吸苦を訴えたケースがあるという。
スプレー剤の吸入による中毒事故は92年末~94年に多発し、当時の厚生省(現厚生労働省)では98年に「防水スプレー安全確保マニュアル作成の手引き」を策定、業者に対し安全対策の実施を要望した。しかし、なかには注意表示が目立たない商品もあり、消費者が十分な注意を払わずに使用してしまう恐れがあるのが実情だ。
国民生活センターでは「スプレーするときは戸外など換気のいい場所を選び、直接吸い込まないように注意してください。特に乳幼児の近くで使用することは絶対に避けてください」と呼びかけている。
レインウェアやゴルフシューズなどは、使用するケースが多いので、とくに注意が呼びかけられている。
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