ゴルフ場でのスキミング被害は一向に減る気配がない。警視庁と広島など4県警は14日までに中国人3人を逮捕。被害者約250人、被害総額は2億円という。
手口は、セーフティボックスに取りつけた超小型カメラによる撮影で暗証番号を盗んだうえ、ボックス内の財布からキャッシュカードを抜き出し、その磁気情報をスキミングしてカードを偽造し、ATMから引き出すという従前のもの。カードはスキミング後に元どおりに戻してあるので被害に気づきにくい。
ボックスに入れるとき、機械に打ち込む暗証番号をキャッシュカードの暗証番号と違うものにすれば犯人も現金を引き出せないのだが、高齢者などは、つい同じにしてしまうようだ。ゴルフ場側もセーフティボックスを指紋(静脈)認証タイプや認証番号を追加するタイプに替えるなどしているが、従来型より機械の価格も高く、二の足を踏むところが多いという。
「われわれも、ゴルフ場に交換をお願いしていますが、カートなどと違い消耗品ではないのでなかなか難しい。少なくとも超小型カメラを設置できないように、枠をつけるなどはお願いしています。ただ指紋認証タイプにすると、今度は風呂に入ったら指紋がふやけて認証できないなどの問題も出てきました」(ゴルフ場事業協会・大石順一事務局長)と、一筋縄ではいかないようだ。
ここでもう一度、自衛対策を確認すると「キャッシュカードとセーフティボックスの暗証番号を違う番号にする」こと。これだけで、ほとんど被害に遭わずにすむ。もう一度肝に命じてほしい。
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