世界ゴルフ殿堂入りしたばかりのケン・ベンチュリーが死去。殿堂入りからわずか12日後のことだった。
メジャーは64年の全米オープン1勝のみだが、その際、持病の血行障害と熱中症で意識もうろう、フラフラになりながら逃げ切った試合は語り草になっている。スウィングはバイロン・ネルソンの弟子を証明するように流麗。小誌でもお馴染みのジャーナリスト・上杉隆氏は「ジュニアゴルファー時代、連続写真憧れのナンバーワン。有無をいわせぬ美しさでベンチュリーに近づくために練習した」と述べる。
CBSでゴルフ解説者を35年間務め、選手を温かく見守るような穏健な解説は好評だった。TV解説者の川田太三氏は「64年の全米勝利だけでなく、吃音を克服し、キャスターになったことにも感動しました。同業の縁で81年、彼を日本へ招へいして、TVエキシビション、レッスン会などを催し、当時の若手、倉本(昌弘)、羽川(豊)らを引き合わせました。心に残る人です」と偲ぶ。
ゴルフ一筋に生き、締めくくりは殿堂入りの82歳。合掌。
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