36歳にして初めてメジャーを制覇し(ワールドレディス)、3年シードを獲得した茂木宏美から"おめでた"のニュースが発表されたのは今月6日。そして、その10日後、茂木の姿はティグラウンド上にあった。
6月以降1カ月半試合休養していたが、安定期に入ったとして、16日からのNEC軽井沢72に参戦。ワールドレディスの際はすでに妊娠していたことになる茂木。「体調を見ながらですが、出る以上は優勝を目指します」と頼もしく宣言した。
ママさんプロが増えたとはいえ、日本ではまだ子育てをしながらツアーで活躍する選手は多くない。塩谷育代や平瀬真由美の例もあり、99年のヨネックスでは野呂奈津子(当時34歳)が妊娠6カ月で優勝を飾ってはいるが、森口祐子が出産後に18勝を挙げたのは特異な例といえる。
海外に目を向けるとジュリー・インクスターが出産後、森口と並ぶ18勝を挙げているのが最多。次女を出産してわずか11週間後にメジャー優勝を遂げた強者といえば09年の全英リコー女子覇者のカトリオーナ・マシュー(スコットランド、当時40歳)がいる。試合会場に毎週託児室を設けている米女子ツアーでは、最近では毎週20名前後の選手が子どもを預け転戦しているという。
53歳にして現役を続けているインクスターは「ゴルファーは自分勝手。子どもが生まれるまでは100%、自分のことだけを考えていたけれど、子どもが生まれてからはそうはいかなくなった。子育てと試合の両立は本当に難しかった」と振り返っている。
茂木は「私は家事よりもゴルフのほうが得意。できるだけ長くゴルフをやっていたい」と語り、妊娠中も試合に出て、出産後に優勝も経験している塩谷を目標に挙げている。
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