ウィンダム選手権で来季シードを決めた松山英樹。実は3日目にペナルティ騒動があったのはご存知だろうか?
会場のノースカロライナ州セッジフィールドCCでは3日目朝から雨が降り「リフトアンドクリーン」の特別ルールが採用されていた。これは「ボールを拾い上げ、汚れを拭き取り、1レングス以内にボールを置く(プレース)ことができる」というもの。しかし、松山は1番ホール、第2打目のボールを拾い上げ、汚れを拭いてドロップした。ドロップは水浸しの状態のためボールが打てないときの「カジュアルウォーターでの救済措置」である。リフトアンドクリーンの措置からすると、プレースするところをドロップしたのだから「誤所からのプレー」で2打罰になるのでは、と思いきや……。
「松山の措置はまったく問題ありません。カジュアルウォータールールはゼネラルルールで、ローカルルールに否定されることはないし、カジュアルでドロップした後、リフト(アンドクリーン)で措置することもできますから。あの場合はただ競技委員が『なんだろう?』と思ったから聞いただけだと思います」(全米ゴルフ協会競技委員・川田太三氏)
いい例として、堀奈津佳が初優勝した今年のアクサレディースの件がある。大会初日、「泥がついたボールは拾い上げ、無罰で拭いてもよい。ただしボールは当初の位置に戻して(リプレース)プレーをする」とのローカルルールが出されていた。しかし、堀は「プリファードライ」、いわゆる6インチプレースと勘違いして問題になった。この時は運営側の不手際があり、堀の措置は不問に付されたが、プレースとリプレースはことほど違うのだ。
正しくルールを知ることが身を助けることにもなる。アマにとっても同様だろう。
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