週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/29
2013/10/22更新

日本女子オープン
あのTV塔ジャマじゃない!?

 日本女子オープンの3日目、最終組の18番、大山志保が見せた「TV中継塔救済ルール」で、ある〝異見〟が編集部に届けられた。


ワイヤーが打ち出し方向に張られてなければもっとラクに打てた!?

TIOでは、ルール上「救済」でも救済にならないケースがこれ。林とテレビ塔のすき間を大山は狙っていくしかなかった……

 その内容とは「なぜあの地点にTV中継塔があったのか?」という趣旨。あまりにフェアウェイのほうに張り出していて、いかにも邪魔。もう少し林の中に引っ込んでいれば大山は何の問題もなく打てたのでは……という指摘だ。

 あの場面を振り返ると──。ティショットを右に打ち出した大山の球は、前方にTV中継塔があるために「臨時の動かせない障害物=TIO(テンポラリー・インモバイル・オブストラクション)」として救済ルールが適用になった。競技委員立ち合いのもと、「ローカルルールに鑑みてもその処理の仕方は少し時間がかかったものの、なんら問題はなかった」と、全英・全米オープン、そして日本オープンでも長く競技委員を務めてきた川田太三氏。では、TV中継塔の位置については?

「TV制作側と競技委員のすり合わせであの地点に落ち着いたのでしょうが、実際建ててみなければわからないことは多い。1メートル位置が違うといっても、いい悪いとかの問題ではないですから。ただ、過去僕が担当した日本オープンで、あまりに位置が違いすぎて、中継塔を作り直してもらったことはあります」(同)

 可能な限り、いい〝絵〟を撮りたいTV制作側、プレーへの支障を極力減らしたい競技委員側とのせめぎあいが行われていた。

「大山選手のケースはアンラッキーでしたが、トーナメントは選手たちのものだけではなく興行でもあるので、選手たちは、TIOについて、一同理解してくれています」(JGA規則委員会市村元氏)

 テレビ視聴者やギャラリーが、今回の救済処置に驚いたとしても、それは仕方がないルールなのだ。


【関連記事】
2013/6/11 「見ていなかった」「仕方ない」日本プロ松山の2罰打を考える
2011/11/8 戦況を知るために、携帯でテレビを観たら怒られた
2010/7/20 ラウンド中選手に直撃インタビューするテレビ中継

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト