溝というと、フェースの溝(スコアライン)をイメージするのが一般的。しかし、ヘッドのソールやクラウン側に溝(スリット)を入れ、飛距離アップをさせるドライバーが増えてきた。
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この裏側に溝がある
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そのきっかけとなったのが、昨年発売されたテーラーメイド「ロケットボールズ」。飛ぶFWとして大ヒットしたモデルの飛距離アップの理由が「スピードポケット」と呼ばれる溝。インパクト時にたわんでジャンプ台のような役割を果たしボール初速を速くするほか、浅重心で低スピンになる効果がある。尾崎将司のエージシュートに貢献したアダムスのハイブリッドも、ヘッドの上下に配置した溝のたわみで反発係数を高め、飛び性能が向上しているという。
こうした海外ブランドの勢いに乗ってか? ついに国内ブランドからも溝をウリにしたクラブが登場した。今秋から国内男女ツアーに投入されているブリヂストン「ツアーステージ XドライブGR」ドライバーだ。クラウンの裏側に「パワースリット」と呼ばれる溝が配置され、この溝がインパクトでたわむことで高打ち出しで飛ばせる設計が、プロに好評のようだ。溝の幅は、ほんの数ミリと小さいが、飛距離アップの効果は大きい。
「今までで一番の飛び!」(宮里藍)というように、実戦で使用を決めたプロの多くが飛距離性能に魅力を感じている。
弾道調整機能を初めてつけたテーラーメイド「R9」は、登場時は異端視されたものの、〝カチャカチャ〟は今では各メーカーのクラブに装備されるようになった。飛距離アップを生む溝が、今後広まっていくか注目される。
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