最終戦を待たずにシニア賞金王(3度目)に決定した室田淳(58歳)。圧倒的な強さの秘密はどこに?
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ランニングが日課
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今季シニアツアーに9試合出場し2勝。トップ5は全米プロシニア(5位)もふくむ5試合で10位を下回ったのは2回だけ。レギュラーツアーにも13試合出場。8月のファンケルから先週の三井住友VISA太平洋マスターズまで13週で12試合に出場しているというから、まさに〝鉄人〟の称号がふさわしい。
「誰からみても断トツでシニアのナンバーワン」と語るのは日本プロシニアで優勝を争った渡辺司だ。日本シニアオープン2位の東聡も「かつてのジャンボさんのように別格の存在」と、その強さにあきらめ顔。
鉄人との呼び声に室田は「自分は休んでいるとブクブク太る体質だから、試合に出続けているほうがダイエットになって体調はいいんだ」と笑って煙に巻く。技術的な秘訣は、「上半身をねじることは意識せず〝右向け右〟の要領で上半身を大きくターンさせる。このとき、スウェイさせないために右ひざをしっかりとどめておくことが大事」(室田)
しかし室田が語るのはスウィングの常識で、肝はそういうスウィングができる〝土台づくり〟にあろう。
実は室田は40歳を過ぎてスランプを味わっている。そのとき、球筋をフェードからドローにかえ、日体大時代から続けているランニングを強化。再開花するため心技体を鍛え直してきたわけだ。韜晦(とうかい)趣味の室田は語らないが、大器晩成する下地は40歳過ぎた頃にできていた。
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