今週開催のシニアツアー最終戦を前に、シーズン中、太平洋を何度も往き帰し、日米両ツアーを転戦したメジャー男の井戸木鴻樹に今季を振り返ってもらった。
井戸木は5月の全米プロシニアで優勝。日本男子として初となる米メジャー制覇の快挙を成し遂げた。その勝利で得た資格で6月末から米シニアに本格参戦。今季米13試合、国内8試合に出場し9月はカナダ、石川、ハワイ、大阪を毎週転戦するというハードな日程をこなした。米賞金ランク30位までの賞金シード一歩手前の32位でシーズンを終えた。
その井戸木は開口一番、「初めての経験で疲れました。アメリカでいい経験をさせてもらったという嬉しさ半面、疲れたという思いが半面です」と振り返る。
米ツアーのシード権を取れなかったことに関しては「本気で取りに行ったんなら、シーズン途中で日本に帰ってきませんよ。だから、シード権の悔しさは余りありません。本当に悔しいのは、思ったようなゴルフができなかったこと。原因はコースの慣れと肉体的、精神的疲れですね」
井戸木は全米プロシニアが初渡米だったように、もともと海外旅行は苦手。米ツアーでは大きなストレスを感じていたという。それでもファンや関係者、先輩プロから「米ツアーで頑張れ」と応援されたことが励みになったという。気になる来季の米挑戦については、「メジャーは"ここぞ!"と気合を入れて出るつもりですが、その他の試合は五分五分ですね」
飛距離は出なくても、ショットの精度とパットの巧みさで世界の一流と互角以上に戦った井戸木。そんな井戸木の挑戦に改めて拍手を送りたい。
※現在、メジャー勝者にはシード権を与える改正が検討されており、井戸木が来季シード権を得る可能性もある
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