米ツアーのザ・バークレイズ2日目、韓国のノ・スンヨルが珍しい2罰打(ペナ)を食らった。
舞台のザ・リッジウッドCC11番、スンヨルはティショットを右に大きく曲げ、隣の3番グリーンへオン。そのまま打ったとして、「誤所からのプレー」で、2打罰を受けた。本来なら隣のグリーンは「目的外のパッティンググリーン」(規則25?.3)であり、「ニヤレストポイントからホールに近づかないでドロップ」(規則25.3b救済)しなければならなかった。
例でいえば、ちょっと古いが1980年マスターズ。優勝したセベ・バレステロスが17番ティショットを7番グリーンにオン。その豪打に世界は驚いたものだが、その時はむろんドロップして打ち、バーディをもぎ取った。
目的外のグリーンというルールはツアー選手なら知悉しているはずだが、かつて日本ツアーに出場していたスンヨル。日本での「2グリーンで、サブグリーンはスルーザグリーン」とする特殊ルールと勘違いした? 「基本的にはサブグリーンはスルーザグリーンにしていて、予選会などは本戦のためにローカルルールで救済」(JGTO広報)。LPGAも同じようにトーナメントルールでそう規定している。しかしJGA主催の日本オープンでは「サブグリーンは目的外のグリーン」として救済している。「08年の古賀GCでブレンダン・ジョーンズが、サブグリーンからそのまま打ってダボで優勝を逃した。ジョーンズはそんなルールは世界にないし、戸惑ったんでしょう。これをきっかけに見直ししたのです」(全米OP競技委員・川田太三氏)
ルールを知ることが我が身を助けることを、スンヨルは実感したに違いない。
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