先月20日に広島市で発生した土砂災害は、ゴルフ場にも被害をもたらした。一方、ツアープロたちは支援活動に取り組んでいる。
広島出身の男子プロは喪章をつけてプレー
被害が大きかった安佐南区八木地区から、直線距離で2キロほどの距離にある広島安佐GCも集中豪雨に襲われた。
「2番ホールの右側に山があるのですが、2カ所で土石流が発生。その土砂は、隣の8番にも流れ込みました」(副支配人・篠田淳一氏)
20日はクローズ。インコースは被害を受けなかったため、翌日からはインを2周する形で営業を再開した。しかし、2番フェアウェイは水でえぐられ、大きな岩がカート道をふさぐなど、復旧への道のりはまだ見えない。
「完全に元に戻るのには、9月半ばくらいまでかかるのでは」(篠田副支配人)
災害が発生したのは女子ツアー、CATレディースの開催週だった。広島県生まれの佐伯三貴は、同じ広島出身の岡本綾子や表純子と、何ができるかについて話したという。そして、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)のミーティング委員会は、会場に募金箱を設置。佐伯は表とともに募金箱を手に、募金活動に汗を流した。
先週開催のステップ・アップ・ツアー、ごうぎんDuoカード・レディースでも選手ミーティングで話題に上がり、初日からLPGAルーム内に義援金ボックスを置き、選手間で募金を募った。
男子ツアーでは、アールズエバーラスティングKBCオーガスタで広島出身の谷原秀人や河井博大、広島のゴルフ場で研修生生活を送った竹谷佳孝らが犠牲者に哀悼の意を表し、帽子に喪章をつけてプレー。これをきっかけに、「少しでも手助けになって、ツアー全体で何かできればいい」(谷原)
シニアツアーでも、ファンケルクラシックで羽川豊が大会連覇を達成し、優勝賞金1500万円を獲得したが、義援金としてその10%(150万円)を、日本プロゴルフ協会を通じて寄付することを明らかにしている。
被害に遭われた方々の、1日も早い復旧・復興を祈るばかりだ。
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