45歳の藤田寛之がダイヤモンドカップでシーズン3勝目を挙げた。「アラフォーの星」と呼ばれて久しいが、40代での12勝目は"あっぱれ"というほかない。
優勝副賞も40代で12台目
アジアパシフィックオープンの名の通りアジアの強豪がひしめくリーダーズボード。日本勢最後の砦を守ったのは藤田だった。首位と4打差の14位タイからスタートした最終日は本人いわく「100点のプレーができてやっと手が届くかどうかだと思っていた。そういった意味では会心のゴルフができた」。
前週、芹澤一門の弟弟子、宮本勝昌が3年ぶりに優勝を飾ったのに続くツアー通算18勝目。しかも賞金ランクは小田孔明を抜いてトップに躍り出た。勝負を決めた最終18番で3メートルのバーディパットを沈めると珍しくガッツポーズまで飛び出したのだから余程うれしかったに違いない。
しかしただ喜んでばかりはいられない。「40代のおじさんが年間3勝もしているツアーなんて世界のどこにもない。それはそれでどうなのか。(松山)英樹や(石川)遼と一緒に世界で戦う選手がもっと出てこないとダメ」と下の世代にハッパをかける。
自身は40代になる直前、虫垂炎で体重が激減したのを機に戦える体を作るべくトレーニングに力を入れストイックに肉体改造に取り組んだ。メジャーに出るようになってから、海外の難コースとハイレベルな選手たちに大いに刺激を受け「あの舞台で戦いたい」と練習に明け暮れた。
師匠が「そこまでやるのか?」とあきれるほど球を打ち昨年は肋骨を疲労骨折。今年も左肩を傷めておりドクターストップがかかる寸前だ。「挫けそうになることもある」というが、いつの間にか背後には同世代の大勢のファンが後押ししてくれている。目に見えない人々の期待がいざというときの力になる。壁を打ち破ったときの賞賛の言葉が「心地好い」。
藤田のいうとおり20代、30代の奮起なくしてツアーは盛り上がらない!
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