この秋、5球団で新監督が誕生したプロ野球界。多くの選手が趣味に挙げるなど、ゴルフと野球はかかわりが深いが、さて新監督たちのゴルフ事情は?
父は監督として、娘はプレーヤーとして初優勝を目指す
日本一を手土産に、退任したソフトバンクの秋山幸二前監督。長女・真凛ちゃんは「お父さんと一緒にラウンドしたかった」と7歳でゴルフを始め、小学校時代には佐賀県ジュニアや九州小学生ゴルフ大会で優勝した腕前を持つ。
その後任に就くのは、選手時代に西武、ダイエーで秋山氏の同僚として活躍した工藤公康氏。長女がゴルファーであるという点でも共通する。
工藤遥加は06年に公康氏の自主トレに同行。このとき、スコアで父に完敗したことがゴルフに真剣に取り組むきっかけになったという。
その後、11年にプロテスト合格。昨年のQTを34位通過し、今季はフル参戦している。マスターズGCとミズノクラシックを除く32試合に出場し、1500万円を獲得。賞金ランク54位(11月2日現在)と、初シードまであと一歩の位置につける。
星野仙一氏に代わって監督を務める楽天の大久保博元氏は、実はプロゴルファーとしての一面も持つ。95年のプロ野球引退後、第2の人生に選んだ道はプロゴルファー。01年にはセカンドQTまで進み、主催者推薦を受ける権利を得た。残念ながら、02~06年にかけて出場したツアー12試合の成績はすべて予選落ち。また、日本プロゴルフ協会のティーチングプロB級インストラクターの資格も取得している。
その後、指導者として球界に復帰すると、井上透コーチに学んだスウィング理論を野球にも活用。
「プロゴルファーのスウィングは、手より下半身を使えているから、腕の動きがゆっくり見える。だから、握力がなくなるまでバットを振らせて、体幹主体の理想的なスウィングを作っていくのです」
と、楽天の一軍打撃コーチに就任した12年のキャンプでは、数百球にも及ぶ打撃練習を取り入れた。
工藤氏、大久保氏ともゴルフのように、チームを巧みにマネジメントすることができるか。
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