松山英樹が男子ツアーのルールを変える
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2014/12/16号
2014/12/10更新

松山英樹が男子ツアーのルールを変える

 松山英樹は、ダンロップフェニックスを制し、今季の国内ツアーで有終の美を飾った。日本の第一人者の優勝で、男子ツアーは大いに盛り上がり、さぞお祝いムード一色かと思いきや、“来年”の松山の出場権を巡るルール問題で、JGTO(日本ゴルフツアー機構)が揺れている。

ホスト大会で勝って、国内ツアーの出場権を“取り返した”松山

 JGTOのトーナメント規定に「5試合以上に出場しないと次の年のシード権を失う」との条項があり、松山は今季の出場試合数が2試合のため、この条項にあてはまり、一度は来年のシード権を失う可能性があった。優勝したことで、2年シードが与えられ、来年も国内ツアーに出場できることになったが、松山はもちろん、今後世界で活躍する選手に出場義務試合数を課す必要があるのか。松山に負担を強いているのでは、との声が大きくなっているのだ。

 そこで、この問題の責任者、JGTO専務理事・山中博史氏は、「規定そのものを見直し、新規定をつくることを検討しています。一部には拘束義務試合をゼロにするなどといわれていますが、まだそこは白紙状態。でも年内には結論が出せるでしょう」と、見直しを示唆した。

 松山はダンロップフェニックスに勝ったことで、"たまたま"来年の国内試合の出場権は得られたし(ただし年内にメンバー登録すること)、勝てずに来年の出場権を逸していたとしても、主催者推薦枠もあるので、松山であれば、試合を選んで出られるだろう。

 しかし、「今年のように日本ツアーに来てまた来年も優勝したい」という松山は、米ツアーと日本ツアーの板挟みになって苦しんでいるかに見える。こんな状態が続くと松山はつぶれてしまうかもしれないと心配する識者もいる。

「この際、松山にどちらのツアーも自由に出場できるフリーハンドを与える制度に(特例でもいいから)するのが当たり前だと思います。日本を捨てる気はないようだし、日本の試合に出たいときに出られるようにすればいい。メジャーを獲れる可能性のある稀有な日本選手ですから……」(ゴルフ評論家・岩田禎夫)

 さて、JGTOの改革案、どうなるやら……。

 
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