今年の女子ツアーは8人もの初優勝者が誕生。怒濤の初Vラッシュは、開幕4戦目から始まった。
チップインイーグルで劇的、初Vの渡邉彩香
3月のアクサ。最終日13番を終了時点で、トップの藤田幸希と渡邉彩香との差は5打も開いていた。だが、藤田が14番、15番と続けてボギーとすると、渡邉は16番、17番で連続バーディ。1打差に縮めて18番パー5を迎える。
渡邉は第2打をグリーン左のラフまで運び、そこからのアプローチがチップインイーグル! 劇的な幕切れで藤田を逆転した。
4月のスタジオアリスは、開幕戦を制したO・サタヤとリ・エスドの一騎打ちに。タイで並ぶ最終18番でリ・エスドがバーディパットを決め、土壇場で抜け出した。
翌週のKKT杯バンテリンは、前出した勝みなみちゃんが優勝。その翌週のフジサンケイでもツアー3年目のフェービー・ヤオと、初V達成が3週続いた。6月に入り、アース・モンダミンでは酒井美紀がアン・ソンジュとのプレーオフを制す。酒井はミヤギテレビ杯ダンロップでも勝ち、賞金ランク6位と飛躍のシーズンになった。
7月の日医工は、ジョン・ヨンジュが優勝。昨年末のQTを2位通過し、日本ツアー1年目で栄冠を手にした。
9月に開催された日本女子プロでは鈴木愛が初勝利。20歳128日での優勝は、06年の宮里藍を更新する最年少記録となった。会場の美奈木GC(兵庫)は、1年前にプロテストが行われた場所。上がり3ホールで4打スコアを落とし、目標だったトップ合格を果たせなかったリベンジを、メジャーという大舞台で見事に果たした。
記憶に新しいのは、11月の伊藤園の前田陽子だろう。06年にプロ転向もツアーでは稼げず、昨年まで段ボール工場でアルバイトしていたプロ9年目、無名の苦労人。今季はQT12位の資格で参戦し、ようやく春が訪れた。
惜しかったのが、サマンサタバサ、ミズノクラシックともにプレーオフで敗れた香妻琴乃。平均パット数1位、平均バーディ数5位を武器に、来年こそ勝利を目指す。
また、藤田光里もニチレイ、日医工と2位が2回。まばゆく"光里"輝く優勝カップまであと一歩に迫っていた。
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