何かとお騒がせな男、セルヒオ・ガルシアが、またも愉快な話題を提供してくれた。WGCアクセンチュアマッチプレー選手権で5メートルのパットを"OK"して負けるという前代未聞の出来事が起きたのだ。
リッキー・ファウラーとの3回戦。ガルシア2アップで迎えた7番ホール、バーディトライが1.5メートルショートしたガルシアは、5メートルのパーパットを残したファウラーに、「ハルブ(引き分け)でいいよね」と笑顔で声をかけたのだ。
何が起きたのか事態をのみ込めなかったファウラーも、ガルシアが何度もOKを主張するためようやく納得し、ボールを拾い上げた。これにラウンドレポーターが慌てて「信じられないことが起きました。いまガルシアがハルブといっています。5メートルをOKしたようです」と大絶叫。
なぜ5メートルをOKにしたのか? 「前のホール(6番)で自分がドロップに時間をかけてしまった。バーディチャンスを前にした彼をさんざん待たせてしまった罪の意識を感じていたんだ。埋め合わせをしたいと思って……」とガルシア。
その後、直後の8番を取って3アップまでリードを広げたが、ゴルフは最後まで何があるかわからない。続く9番で4メートルをねじ込んだファウラーに流れが傾き、結局ガルシアは1ダウンで逆転負けを喫してしまった。
冷静に考えれば、OKさえしていなければ勝てたのでは? 「いや、 自分が短いパットを外していたかもしれないし、ゴルフに〝たられば〟は禁物。後悔なんかしてないさ。(6番の)借りを返せてよかった。負けて悔いなしだよ。父からゴルフは紳士のスポーツだと言い聞かされてきた。最近そうじゃない場面が多い。僕は紳士だからね(笑)」と、本人はしてやったりの得意顔。
かつてタイガーが「マッチプレーは駆け引き。1メートルにすんなりOKを出した次のホールで同じ距離をOKしないと相手は動揺する。そういうちょっとしたジャブの応酬がマッチプレーの醍醐味」と語ったことがあるが……。
今回のガルシアのOK騒動、自作自演の自己満足だったような気がしないでもない。
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