マダニに咬まれることでウイルスに感染し、死に至る例が多い重症熱性血小板減少症候群。ゴルフ場で感染しないための対策は?
昨年1月に最初の患者が確認されて以降、九州、四国、近畿地方の13県で53人が感染、うち21人が死亡した。ウイルスが発見されて間もないため、有効な薬やワクチンが開発されておらず、致死率が高い。そのウイルスだが、厚生省によると、じゅうぶんな調査ができた23道府県すべてで確認されたことから、全国に分布していると考えられる。
一方、ウイルスの宿主であるマダニは、草むらや山など草が密生したところにごく普通に生息している。「ですから、犬を草むらに放つと、よくマダニに咬まれて戻ってきますよ」と語るのは、農学博士で病害虫に詳しい廿日出正美氏。「もちろんゴルフ場の草むらにもいます。とくにどういう場所に多いといった偏りはなく、草むらならどこにでもいると思って注意してください」
マダニは3~11月にかけて動きが活発になる。厚生省では、「山や草むらに入るときは、長袖、長ズボンで肌の露出を避けてほしい」と呼びかけているが、暑い季節のゴルファーに長袖は無理な注文。そうなると、深い草むらには分け入らないのがいちばんの予防策だろう。惜しいからといって、ロストボール探しはそこそこに。
万が一、マダニに咬まれたときは、無理やりつぶしたり叩き落とそうとすると、マダニの体液が傷口から人間の体内に入ってしまう恐れもある。皮膚科や外科などで切除してもらったほうがいいそうだ。
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