国内女子開幕戦を制したのは、タイのO・サタヤ。その彼女、強さの秘訣は「デブ(太っている)」という。太っているとなぜゴルフにいいの?
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愛称の“ムー”はタイ語で“ブタ”だけど…
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サタヤは優勝インタビューで、「タイ出身選手の強さの秘訣は?」と聞かれて「そうですね、私を含めて共通点は〝デブ〟ですね(笑)」と回答。会見場を爆笑に包んだジョークであることはいうまでもないが、たしかにタイ出身選手には、男子のキラデク・アフィーバンラトや、女子のジュタヌガン姉妹など、太めの選手が多い。タイ以外でもパク・インビやフォン・シャンシャンら太めの選手が大活躍している。
「デブといっても、一般の太った人とはまるで違います(笑)。見た目は太くても、脂肪の下の体幹と下半身にはぶ厚い筋肉がついていますから」とは、国内外のツアーに詳しい中村龍明プロ。誤解を恐れずにいうと、ただのデブではなく〝動けるデブ〟なのだ。
例えば相撲の力士。立ち合い前にそんきょをするが、あの体重でしゃがむ姿勢を取るには強靱な下半身が必要となる。「ゴルフの試合は1日18ホールを3日間ないし4日間で争う長丁場。スウィングの技術だけでなく、スタミナやタフさも要求されます。それには
筋肉だけでなく、"ある程度"の脂肪もあったほうがいいんです。そこはゴルフがほかのスポーツと違う部分といえますね」(同)。太っているとフェアウェイを歩き続けるだけでもしんどいと思ってしまうのだが、アスリートには要らぬ心配のようだ。
サタヤの師匠である江連忠コーチは、体重は球の質にも大きく影響するという。「ゴルフはいかに球に体重と圧力を伝えられるかの勝負。それが飛距離や方向性、球を止める技術につながる。ムーちゃんの発言は、自分の体の重さを効率よく球に伝えられるようになってきた証拠でしょう」
でもムーちゃん。そんなに太っちゃいませんよ。
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