今週末、アジア選抜と欧州選抜の対抗戦、第1回「ユーラシアカップ」がマレーシアで開催される。両地域の対抗戦には、昨年12月に第7回大会が開かれた「ザ・ロイヤルトロフィ」がある。両大会にはどのような違いがあるのだろうか。
ロイヤルは06年から毎年末(08年は中止)、8選手ずつが出場し3日間(2日間はチーム戦、最終日はシングルのマッチプレー)行われる。賞金はなし。「公表されていませんが出場選手にはフィが支払われています」(ツアー関係者)
初開催のユーラシアは各10選手の出場で3日間、同じように2日間のチーム戦と最終日のシングルのマッチプレーが実施される。賞金総額は400万ドルで勝者側は各選手30万ドル、敗者側は同10万ドルが分配される。
両者の最大の違いはアジアン、欧州両ツアー組織の関わり方だ。ユーラシアは両ツアーの主催で、獲得賞金も賞金ランクに加算される。しかしロイヤルは、ツアー側に支払うフィやTV放映権料の分配の問題で、09年大会を最後に両ツアーは撤退している。
その結果、ユーラシアには双方のトッププロが出場する(上表)のに対し、ロイヤルの場合は欧州チームの最上位が賞金ランク19位のS・ギャラハーとやや寂しい顔ぶれだった。
ロイヤルは欧州のカリスマだったセベ・バレステロスの掛け声で始まった大会。そのため、3月初めにはセベの遺族が「ユーラシアの企画に生前のセベはとても動揺し、アジアンツアー宛に反対の手紙を送った」と明かした。
また、今回ユーラシアに出場するG・マクダウェルも「両地域の対抗戦は大きなポテンシャルがある。(欧・米対抗の)ライダーカップのない年に行われればとても意義ある大会になるだろう。ただし、(米国選抜と世界選抜の)プレジデンツカップに並ぶ価値を得るには、どちらか1つに絞らなければ」と困惑ぎみに語っている。
この両者は、今後どのような結末を迎えるのだろう。
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