史上最高のゴルファーとして日本ではその名に帝王と冠されるジャック・ニクラスが、米議会表彰・金メダル授与を確実にした。
80年の全米オープン優勝でスピーチするニクラス
正式には「議会名誉黄金勲章」と呼ばれ、米でもっとも栄誉ある勲章の一つとされる。過去にはダライ・ラマ14世や、月面初着陸の宇宙飛行士ニール・アームストロングらが受賞している。ゴルフ界においては06年のバイロン・ネルソン、12年のアーノルド・パーマーに次いで3人目の快挙。
ニクラスといえば、19歳でプロ入りし数々の伝説を紡いできた。メジャー18勝でキャリア・グランドスラマー。米ツアー73勝は歴代3位、賞金王7回。しかし、ゴルフ人生半ばからはメジャーをとるかに特化したため勝利数は重んじなかった。
1960~70年代、「すべてのスポーツでもっとも偉大な選手は誰か?」という、ある通信社のアンケートでニクラスが選ばれたことでも、その業績の凄さが判ろう。
今回の受賞はプロゴルファーとしての優れた戦績に加え、「スポーツマンシップと慈善活動で国家に大きく貢献した」ことが理由というが……。
「ネルソンは戦争債を募るためエキシビジションを数多くやって戦意高揚に貢献した。パーマーは熱狂的ファンを指す〝アーニーズアーミー〟という言葉が生まれている。ニクラスは史上1位のマスターズ6勝、オーガスタナショナルGCはアイゼンハワー大統領をはじめ産軍共同体のトップが会員に多いので、ナショナリズムを鼓舞した貢献という面もあるかもしれませんね。まあうがった見方ですが」(ゴルフ評論家の岩田禎夫氏)
ともあれ、また帝王の勲章がまた一つ増えた。
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