週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/8号
2014/7/1更新

パデュー大卒のプロ!?
米ツアー選手の高学歴事情

 全米オープンで23位タイになったインド国籍のシブ・カプール。成績はともかく出身大学がちょっと話題になった。"勉強エリート"のパデュー大学だったからだ。

「カプールは本来ならハーバード大に行くつもりだったが、ゴルフを優先したためパデュー大にした」(プロの大学事情にも詳しいタケ小山氏)とのこと。同大は本誌にゴルフ好きとして登場したノーベル化学賞・根岸英一氏が特別教授を務めている、米国を代表する名門校の1つ。女子プロのO・サタヤも同大出身。

「米国でのツアープロへの道は、ジュニアから始まって高校、大学と奨学金をもらって腕を磨くのが主流。でも、ゴルフが盛んでない大学かつ名門校というのは珍しい。ハーバード大などビジネスで成功するためのアイビーリーグ校などをほとんど聞かないのはそのため」(ゴルフジャーナリストの岩田禎夫氏)

 だからトップ選手の多くはゴルフ名門校に進むのだが、中には文武両道の名門校もある。その筆頭はスタンフォード大だ。トム・ワトソン、ミッシェル・ウィは学業も優秀な卒業生。タイガー・ウッズは中退だった。同校ぐらいになると、勉強もしっかりやっていないと単位(学位)はとれない。09年の全英オープン覇者スチュワート・シンクと10年賞金王マット・クーチャーはジョージア工科大卒。ちなみにプロではないが、球聖ボビー・ジョーンズも同大を卒業し、さらにのちにハーバード大も卒業した。

 過去の選手では、ツアー25勝のギル・モーガンは"ドクター"の称号をもつ歯科医。イーストセントラル大で資格をとった。歯科医からプロに転向しメジャーで3勝したケリー・ミドルコフもドクターだ。

「ドクターの称号は例えばホテルチェックインとか飛行機搭乗するときも記入します。尊敬されると同時に何かあったときの社会的義務を果たすという側面があるのです」(TV解説者・佐渡充高氏)

 翻ってわが日本ではどうか? 一部の大学では推薦で入学し授業に一度も出ることなく"ゴルフ学部"卒業という猛者もいると聞く。無論、そうでない大学もあるが……。大学事情、その国の文化の違いといえるのかもしれない。

 
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