週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/15号
2014/7/8更新

えっ、ラウンド中って
練習できるんだっけ?

 先頃の全米オープンで、あるホールを終えたグレーム・マクダウェルがそのグリーンでボールを転がしてパット練習していた。これはルール的にOKなのか?



全米オープン2日目の2番グリーン上、マクダウェルはホールアウト後にパット練習を行った

 解答を先にいうと、「違反ではない」。規則7-2「ラウンド中の練習」によると、「プレー中の練習ストロークは禁止」と明記されている。しかしそのあとに続いて、「最後にプレーしたホールのパッティンググリーン、次のホールのティーインググラウンドでは、パッティングやチッピングの練習をすることができる」と述べられている。さらに、「ハザード内やプレーを不当に遅らせてはならない」ともある。

 これがゼネラルルールで、USGA(全米ゴルフ協会)が主催する全米オープン、全米女子オープンなどはこれに準じている。米男女ツアー(PGA、LPGA)も同様だ。  

 R&Aが主催する全英オープンでは、この"練習"は以前は認められていたものの現在では禁じられている。というのも「規則7-2」には「注」があって、その「注2」には「委員会はパッティンググリーン上で球を転がすこと、グリーン近くで練習することを禁止することができる」とあるのだ。「R&A、USGAとも、練習するのはゴルファーの一種の権利で、それを悪用はしないという性善説から認めていたのです。しかし、全英で禁止になったのはプレーの遅延問題に鑑みた結果でしょう」と全米オープンで19年、競技委員を務める川田太三氏。

 PGAでも「練習が認められているからといって、その光景はほとんど見られない」というのはTV解説者の佐渡充高氏。「ツアーではプレー遅延が問題になって久しく、ほとんど後ろの組が待っている状況。そんななかで練習なんて許されるはずがない」(同)

 わが日本ではどうか? 日本オープンなどを主催する日本ゴルフ協会(JGA)は「プロが出場する試合は禁止していません。ただし日本アマ、日本女子アマなどアマチュアだけの競技は禁止。これも例外があって、アマだけの試合でもマッチプレーはこの限りではない」(JGA・市村元氏)。JGTOとJLPGAはどちらも〝禁止〟にしているとのこと。

 では、傍らの松ぼっくりを打ったら違反になる? これには決まった裁定はなく状況によっては違反となりえるので、しないほうが無難だろう。

 
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