「構えやすい」という理由で1Wのシャフトの色を変更した松山英樹。わずかな違いだが、視覚にはどんな影響があるのだろうか。
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松山が使う水色と黒に塗られたツアーAD DI
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松山のシャフト「ツアーADDI」(グラファイトデザイン)は、本来は白とオレンジのツートンカラー。だが、松山が使うのは黒と水色にカスタムされている。「昨年末にグリップを黒に替え、その流れで3月にシャフトも黒と水色に替えました」(同社男子プロ担当・高橋雅也氏)
〝シャフトの色〟にこだわるプロは結構いるのか? フジクラにも聞いてみると、「あまり多くはいませんが、青木(功)プロはこだわりがありますね。昨年出した『スピーダー』は白色なのですが、青木プロから『性能は気に入ったから黒が欲しい。黒は引き締まって見えるから振りやすいんだ』との要望がありました」(同社男子プロ担当・飯田浩治氏)
色で感じる「構えやすさ」「振りやすさ」はどこからくるのか。眼科医の松原正裕先生は「色にはお互いの色を引き立てあう対抗色(補色)があります。『構えやすさ』はこの対抗色が関係しています」という。ちなみに黒とオレンジは対抗色で「ウェアのコーディネイトならキリッと目立つが、逆に黒いヘッドにオレンジのシャフトだと目立ちすぎて違和感を持つ人もいるかもしれません」(同)
さらに「『振りやすさ』は黒が収縮色なのでシャープに見えることが関係しています」(同)。ただ、前述のスピーダーでも「白のほうが軽く見えて速く振れそうという声も多いですよ」(前述・飯田氏)というように、膨張色の白にもメリットはある。
色の効果には個人差があるもの。その違いを感じられる人なら好みの色を試してみる価値はありそうだ。
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