全米オープンでの2位に続き全英オープンでもマクロイに敗れ2位に甘んじたリッキー・ファウラー。この分だとグランドスラムならぬメジャーの"2位スラム"を達成しそうな勢いだが……。
ランナーアップ、2位に終わった選手のことを英語でそう呼ぶ。ファウラーは今年"ランナーアップコレクター"になりつつある。それでも本人は腐ることなくこう言い放つ。
「精一杯頑張ったし、最後は少しマクロイを焦らせることができた。彼は本当に素晴らしかった。優勝を間近で見られて良かった」と勝者を大絶賛したのである。
昨年末ブッチ・ハーモンに師事してから波はあるものの大舞台で実力を発揮するようになり、周囲の評価は「人気に実力が追いついてきた」とうなぎ上り。こうなったら8月の全米プロでも思い切って2位を狙ってもらいたいくらいだ。
勝てなければ記録に残らないにしても"負け様"が記憶に残ることもある。
たとえば96年マスターズで最終日に6打差を引っくり返されニック・ファルドに勝ちを譲ったグレッグ・ノーマン。彼はメジャー2勝に対し2位は歴代3位の8回。優位に試合を進めながら最後の最後で「信じられない」といった茫然自失の態で頭を抱えるシーンを何度目にしたことだろう。で、それがまたセクシーだという人も。
ちなみに2位の歴代最多はメジャー18勝のニクラスで19回。続く2位が10回のアーノルド・パーマー。ノーマンと同じ3位にサム・スニードとトム・ワトソンが並び、かつて『無冠の帝王』と呼ばれたミケルソン(7回)、『シルバーメダルコレクター』の異名をとったアーニー・エルス(6回)と続く。ちなみにタイガーもメジャー14勝にして2位は6回。
こうして見ると2位が多い選手は優勝も多いのだが、優勝回数より2位の方が圧倒的に多いノーマンはやはり"ノミの心臓"が災いしたのか?
ファウラーの場合は良いゴルフをしながらただひとり突出した選手がいたために勝てなかったパターン。全米プロで再び"オレンジ旋風"が吹くか注目したい。
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