2年に1度"もっとも勢いのある8カ国"がチーム戦で頂点を競う女子ゴルフの新大会、インターナショナルクラウンは、大穴スペインチームの優勝で幕を閉じた。果たして第一回大会の収穫と誤算とは……?
一番の誤算は本命のアメリカが予選で姿を消したことだろう。世界ランク1位のステーシー・ルイスを筆頭にクリスティ・カー&ポーラ・クリーマー、レクシー・トンプソンの人気カルテットで挑んだが、予選で台湾やタイといった格下に連敗。グループリーグでまさかのA組3位に終わり、同B組の3位韓国と決勝進出をかけプレーオフを戦う波乱の展開となった。
「本当は最終日にアメリカと韓国の対決が見たかったのだが……、残念だ」といったのはM・ワンLPGAコミッショナー。地元の米チームが不甲斐ない結果に終ったため、欧米各紙は予選トップ通過の日本の快進撃に『ミラクル』の見出しをつけ大々的に報じていた。
結局日本は韓国とともに3位タイに終わり、第5シードのスペインが下馬評を覆しシングルマッチで全勝して逆転。
「ギャラリーは多かったし、大会自体は成功だった。我々にとって重要なアジア市場への波及効果という意味でも日本、韓国、タイが決勝に残ったのは意義があった」とワン氏。だが課題も浮き彫りに。
じつは今回新規イベントの宣伝活動を円滑に進め、スポンサー獲得を促進するため一刻も早くメンバーを固定させる必要があった。そのため出場国は昨年末、出場メンバーの4人は3月末の世界ランクで決定。それ以降に活躍したミッシェル・ウィやジェシカ・コルダら"旬"の選手が出場できず、韓国も絶不調のチェ・ナヨンを採用せざるをえない状況に。"もっとも勢いのある8カ国"と銘打ちながら実態とはタイムラグがあったのは今後の改善テーマだろう。
ともあれ日本チーム、特にミラクルを連発した横峯さくらの健闘には"あっぱれ"をあげたい。
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