週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/2号

2014/8/25更新

全米プロでＴＶ解説・加瀬の
「ペナルティ発言」にペナルティ？

　全米プロのテレビ（ＴＢＳ）解説者、加瀬秀樹の発言が一部で問題になっている。

　状況は──。３日目、２番ホール。ジェイソン・デイは、ティショットを横切ったクリーク左側の草むらに打ち込んだ。ボールのある地点はウォーターハザード内。デイは裾をまくり裸足でクリークを渡り、ボールを探した後、キャディからクラブを投げてもらった。キャディがクラブを手渡しするには、裸足になってクリークを渡るか、大きく迂回してしか向こう岸にはいけない。そこで投げて渡したのだろうが、この時、解説の加瀬は「もし取り損ねたらペナルティですよ」と発言。

　しかし、デイはしっかりキャッチして、そのホール、ナイスパーをとったのだが、もし落としていたら加瀬のいうようにペナルティだった？

　規則13-4「球がハザード内にある場合；禁止事項」には「クラブでソール」や「自分の手で触る」など禁止されているが、「クラブを渡して落とす」の項目はない。さらに例外欄には予備で持ってきたクラブなど「ハザードに置く」、または「生長物に触れる」などは認められている。よしんば落としてハザードにクラブが触れても禁止事項ではないのだ。

「昔はクラブがハザードに触れただけでアウトだったが、現在は善意の行為に対してルールは寛容になった。クラブを落としたからといってライのテストになりますか？」（全米オープン競技委員・川田太三氏）

「ＴＶでいったことは絶対だと信じる人が多くて。クラブ競技会でももめる原因にもなって困るんですよ。間違ったことは絶対いって欲しくない」（某ゴルフ場の競技委員）

　プロでもルールを間違えることはあるだろうが、ＴＶ解説者となれば、発言に注意を払ってほしいものだ。