いよいよ来年ゴルフが112年ぶりにオリンピックの舞台に還ってくる。ゴルフ界にとってはこれ以上ないハッピーなニュースだが、現地リオデジャネイロの開催予定コースはいまだに問題を抱えているようで……。
着工の遅れが指摘されながら昨年5月には芝張り作業が開始され順調な仕上がりが伝えられてきたのだが、その後検察当局から突然待ったがかかった。
環境問題を理由にリオデジャネイロ市と開発業者に設計の見直しを求める訴状が提出され、地元裁判所がうち3ホール分の設計見直しを命じる判決を下したのだ。そのため一部設計を変更。新たにシェイパーと呼ばれる、設計家(ギル・ハンス氏)の図面を現地で実際に造形する現場監督のひとりに、自然環境を守るNPO法人に所属するベンジャミン・ウォーレン氏を国際ゴルフ連盟(IGF)が抜擢、問題回避に努めてきた。
ウォーレン氏によると「海沿いのコースなので、コースが造られることによって動物の生態系が分断される恐れがあったため自分が派遣された」。現状は造成がひとまず終わり、芝の養生中だそう。依然決着がつかない訴訟問題に関しては「話せない」というが、現地でも「検察と市当局がもめるなど国際的な信用を失墜させる由々しき事態」と懸念の声があがっている。
しかしリオの成功なくしてゴルフが再び正式競技に選ばれる保障はない。そのためIGFは神経を尖らせている。ちなみにゴルフの五輪競技入り継続の有無が審査されるのは17年だから、東京五輪での開催はリオ次第。関係者は今後も眠れぬ夜を過ごすことになりそうだ。
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