パターを体に固定して打つアンカリングが全面禁止されるタイムリミットまで1年を切った。このタイミングで長・中尺パターの使い手たちが"チェンジ"をし始めた。
中尺パターで11年の全米プロを制したキーガン・ブラッドリーは昨シーズンから徐々にノーマルパターを試し始めていたが、今シーズンは「短尺で行く」と宣言している。
本人いわく「昨年はパッティングのデータが悪かった。ストロークゲインドパッティング(ストロークに対するパッティングの貢献度)が47位というのは納得がいかない。得意だと思っていた中尺でこの数字なのだから、禁止になるならないに関わらず短尺で戦うつもり。(初日2位発進だった)フェニックスオープンでもかなり手ごたえがあった。思いのほかリラックスして打てている」。
10センチ近くパターが短くなったことで「アライメントの取り方が難しいけれど、タッチ(距離感)は短い(パターの)ほうが良いことがわかった」と打ち明ける。
また12年の全米オープンチャンピオン、ウェブ・シンプソンも中尺を短尺にスイッチしたひとり。
「ダンロップフェニックスで、プロ入り以来はじめて試合で短尺パターを使った。スタート前はものすごく緊張したけれど、初日『23』パットに収めることができた。18ホール、23パットはキャリアベスト。すごく良いスタートを切れた」と好感触の様子。
「ルール改正は違法」「長尺(中尺)が有利なわけじゃない」と息巻いていた選手たちも、現実問題として道具が使えなくなるのだから「稼ぐための手段」を探さなければならない。
「たまたまいまは長尺が合っているだけで、ノーマルな長さのパターも使えないわけではない」と語っていたのは世界ランク3位のアダム・スコット。今後は長尺パターの代名詞である彼が、いつアクションを起こすかに注目だ。
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