ローリー・マキロイが元所属事務所相手に起こした訴訟の公判が地元北アイルランドのダブリンで2月4日に始まりマキロイも出廷。コース外のゴタゴタに悩まされる世界ナンバー1といいたいところだが、裁判などどこ吹く風。コース内では今年も絶好調のようである。
マキロイが元所属事務所ホライズン社を相手取って起こした訴訟とは、契約の不当性を訴えるもの。弁護士や代理人不在の状況で、11年のクリスマスパーティーの席上、なし崩し的に契約書にサインをさせられたことを不服とするマキロイサイドは、680万ドル(8億円以上)もの大金をマネジメント料として不当に搾取されたと主張している。これに対しホライズン社もマキロイを契約不履行で訴え泥沼の様相だ。
だが私生活をゴルフに持ち込まないのが、マキロイの世界ナンバー1たる所以。プロ初優勝を挙げた思い入れの深いオメガドバイデザートクラシックでは、大会記録タイで圧勝。「強すぎる!」の声が聞こえてくる。
幼少期からマキロイのコーチを務めるマイケル・バーノン氏は、昨年来の教え子の好調ぶりを「基本に立ち返ったことが大きな要因」と分析する。
「背中を真っすぐにしてスタンスを広めにとり、ひざに余裕をもたせたアドレスは、パワーを生むために不可欠です。アドレスとポスチャーが完璧なら、あとは本能の赴くままに振れる。ただしマキロイの場合は柔軟性が飛び抜けているため、なにも意識せずに振るとトップで肩が回りすぎるクセがある。そこで左肩がアゴの下に収まったポジション、つまりちょうど肩を90度回したところで止め、それ以上回らない意識を持たせるようにしました。 トップが回り過ぎなければインパクトでしっかりフェースをスクェアに戻すことができる。飛んで曲がらなくなったのは、ここが最大のポイントです」
最近のマキロイのゴルフが簡単そうに見えるのは、基本に忠実な彼ならではのチェックポイントがあるからだ。
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