マッスルバックアイアンといえばこれまでは、ヘッドが小さくて、その分スポットは狭いが操作性がいい、というのが一般的なとらえ方だった。だが今、「"デカ・マッスル"が出現」という情報が広まりつつある。
ホンマ「TW727V」より2回り大きい仮想マッスル
"デカ・マッスル"とは文字通り大きめのヘッドのマッスルバックで、発信元はプロの谷原秀人だ。彼はこれまでホンマのTW727Vアイアンを使っていた。キャビティバックだが、他のプロに比べたらヘッドは大きめだ。
「谷原プロがクラブに求めるのはまず、やさしさです。そのためにアイアンもヘッドが大きめで、シャフトもカーボンです」(本間ゴルフ・プロ担当)
ところがこのオフ、谷原はマッスルバックをテスト中とのこと。ただしマッスルとはいっても一般的なモデルに比べたらかなり大きめという。小田孔明はそれを見て、「大きくてやさしそうだね。これだったらアマチュアにも全然難しくなさそう」と話す。ホンマによると、現在テストも最終段階で、シーズン始めから使う可能性が高いとのこと。
マッスルバックも以前に比べると大きくなる傾向にある。小さいほうではナイキVRのプロブレードアイアンやスリクソンZ945などが代表的だ。後者はおそらく、松山英樹の好みを反映した大きさなのだろう。これらに対してタイトリストのMBやブリヂストンのJ15MBなどは以前に比べるとヘッドは大きくなっている。その分、ネックを短くしているので重心は低めで、ボールも上がりやすくなっている。ところが、ホンマの"デカ・マッスル"はそれ以上に大きいというのだから興味深い。
「マッスルバックの場合、大きくしたからといって慣性モーメントまではそんなに大きくなりませんが、見た目にもやさしいし、重心距離のバランスなどからいっても460㏄クラスのドライバーとのマッチングがいいと言えます。その意味では可能性はありますね」(クラブ設計家・山代谷哲男氏)
2回りも大きいとされる谷原モデルが引き金となって、デカ・マッスルが台頭するのかどうか、注目したい。
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