ここ1~2年、ドライバーはソールにミゾをつけたモデルが次々と出現。キーテクノロジーになるのだろうか、と思っていたら、こんどはクラウンに突起を設けたモデルが相次いであらわれた。凹と凸、まったく逆だけど、一体……?
キャロウェイXR
テーラーメイド・エアロバーナー
テーラーメイド・エアロバーナー、ピンG30、キャロウェイXR、そして国内メーカーではサソートリプルR……。すべて今季のニューモデルで、共通するのはクラウンに突起やリブが設けられていること。これによって乱気流の発生を抑えて空気抵抗を減らすのが狙い。その結果、自ずとヘッドスピードも上がり、これまでと同じスウィングでも飛びに違いが出るというわけだ。飛距離を伸ばすためにはヘッドスピードを上げることが最も有効であることからいえば、期待が持てそうだが。
「ただ、どこのメーカーも詳細なデータを発表していないので、どの程度アップするのかがわからない。サソーグラインドは10ヤード以上飛距離が伸びるといっていますが、ヘッドスピードがどの程度アップした結果そうなったのかが明らかになれば説得力が増すと思いますが」(クラブ設計家・山代谷哲男氏)
空気抵抗の削減は以前からのテーマで、80年代末から90年代初めにかけては、マルマンのシャトルヴィアをはじめ、設計にインダストリアルデザイナーを起用したモデルがいくつか登場した。ミズノでは開発に当たってイタリアのスポーツカーメーカーと共同で大規模な風洞実験を行ったりした。このときにも、具体的にどの程度空気抵抗が抑えられるかは明確にはされなかった。
「ヘッドが大きくなればそれとともに空気抵抗も大きくなる。その意味では重要なテーマで、規制が厳しくなった現在、ここに着目するのは自然な流れとも言える。目に見える違いをユーザーにどう示せるかでしょうね」(山代谷氏)
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