長尺パター使いの最後の大物アダム・スコットが、WGCキャデラック選手権で今年初出場した。注目のグリーン上で彼が手にしていたのは見慣れた長尺ではなく、ノーマルなコンベンショナル(短尺)パターだった。
体の一部でパターを固定するアンカリングの全面禁止が来年(16年1月1日)に迫り、多くの長・中尺の使い手が短尺パターに替えるなか、 スコットの動向に関心が集まっていたが、猶予期間10カ月を切ったこの時期に短尺パターに替えた理由を本人はこう説明する。
「12月にオーストラリアで試合に出てから、長女(2月15日誕生)が生まれたこともあり例年より長いオフを過ごすことになった。時間がたっぷりあったので、さまざまなパターをじっくり試すことができた。練習してしっくり行くものが見つかったので今週は短尺を使うことにした」
かねてから「替えようと思えばいつでも替えられる」と主張してきたスコット。その言葉通り、キャデラック選手権では独特のクローグリップを採用し、次々バーディチャンスをものにし笑顔を見せる一幕も。手ごたえはかなり感じている様子だった。
しかし短尺でパッティングに苦しみ藁にもすがる思いで11年の2月から長尺に変えてからメジャーチャンピオンの仲間入りを果たしただけに、にわかにはスコットと短尺パターは結びつかない。
それでも「15年のスタートが遅れた分、自分のなかで試合に出たい気持ちが募ってうずうずしていた。その思いをこれからプレーにぶつけることができると思う。もちろんグリーン上も含めてね」と本人。
まだエースパターは決めかねているようで「これからもいろいろなパターを試していくつもり」。例年はスキップするアーノルド・パーマー招待などで調整を行い、3年前にオージー勢初の栄冠に輝いたマスターズで2度目のグリーンジャケットに袖を通すのが、目下のスコットの最大のミッションだ。
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