昨年に続き、今年の開幕戦ダイキンオーキッドレディスを制し、年をまたいで2連勝を飾ったのがテレサ・ルー。初優勝から1年半で5勝を量産した好調の陰には母国の先輩の金言があった。
二人とも台湾の「淡水」育ち
昨年末ルーは台湾の大先輩、陳清波氏と小誌で対談を行っている。
初対面に「すごく緊張しました。でもやさしい人で良かった」と愛嬌たっぷりの笑顔を見せたルー。来日した直後に日本オープンに優勝した陳氏に対し、初優勝まで7年の歳月を費やした自らを嘆いた彼女に陳氏は切り出した。
「勝負は最後の3ホールで決まるんです。54ホール全部一生懸命やっても勝てない。最終日の最後の9ホールだけ集中して、あとは遊ぶこと。マイペースで周りのことは気にせず、パーオン、2パットで行けば良いんです」
思わず「そんな余裕ないです」と苦笑いしたルーに陳氏は「毎ホールすべて全力を出してたら疲れちゃうでしょ。ライバルだって。だから最終日の中盤までは力を温存して最後の9ホールですべてを出し切るべきです」
そのアドバイスが直接的な優勝の要因になったわけではないとルーはいうが、最終日の6番まで静かにパーを重ねた彼女は、残り12ホールで一気にギアを切り替え6バーディの猛攻で後続を突き放し4打差の圧勝を飾っている。
「昔は勝ちたい気持ちが強すぎた」と振り返るルー。勝ちたいと思えば思うほど、自分で自分にプレッシャーをかけていた。勝てそうで勝てないジレンマに悩まされた。だが一昨年のミズノクラシックで無欲の勝利を挙げてから「自分の感情を抑えられるようになった」。
ツアー仲間が「彼女の隣で練習すると自分まで良くなる」という天性のリズムと澱みないスウィングは天下一品。
陳氏も「ダウンのタメは男子並み。力強くて素晴らしい。あとはダウンスウィングで腰が少し浮くクセを直せば、もっと球がつかまって飛ぶようになる」と指摘。そして最大の課題は「ロングパットを3パットしないこと」と新賞金女王候補にエールを贈った。
今年ルーは何勝を挙げる?
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