市内に25コースがあり、西日本でもっともゴルフ場が多い兵庫県三木市。その三木市は3月の補正予算で、市内で使えるゴルフ場利用券の発行を計画している。
企画した同市の文化スポーツ振興課は「まだ計画段階で詳細は決まっていません」としつつ、計上する予算規模は7658万円で、1万5000円分(3000円・5枚綴り)の商品券を1万円で販売する予定。現在、市内の25コースと最終交渉中で、初の試みだが5000枚の販売を見込むとする。ちなみに5000円の差額は国が地方自治体に交付する「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」という税金で賄われる。
ゴルフ場が主要産業の三木市にとって、ゴルフ場の集客を促すことは、地域を元気にすることでもある。同時にクラブハウスで売られる地元の特産品にも商品券が使えるようにし、「活性化のためのあらゆる可能性を探りたい」(同振興課)
同市の27年度予算では、プロアマ大会開催に200万円、その他のゴルフ振興策に313万円の予算を計上。来年1月にマスターズGCで開催されるプロアマ大会には、同GC所属のイ・ボミ選手も出場する予定だとか。
もっとも今回の企画の背景には、別の事情もあるようだ。というのもゴルフ場利用税は7割が市町村に交付されるが、12年のデータでは全国トップが三木市で約6億7000万円。ちなみに2位は35コースある千葉県市原市で約6億6000万円。以下、兵庫県神戸市、滋賀県甲賀市(ともに約4億5000万円)と続く。しかし昨年の三木市の税収は約3300万円減だった。
三木市の薮本吉秀市長は、「ゴルフ場利用税堅持のための全国市町村連盟」の代表も務める。この20年でゴルフの市場規模は半分近くになった。はたして税金で業界の活性化が図れるのか?
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