米チャンピオンズツアーのミシシッピー・ガルフリゾートクラシックは、デビッド・フロストの逆転優勝に終わったが、実はフロスト、昨年は失格の憂き目に遭っていた。今年も"ルール問題"であわや敗戦かと思われたが……。
今年のケースは、17番ホールグリーン上でボールをマークし、拾い上げたボールを誤って落とし、マーカーに当たり、そのマーカーがズレてしまったというもの。
規則20‐1「ボールの拾い上げとマーク」項に、要約すると「マークしているときにマーカーが偶然に動かされた場合にはリプレース」とある。フロストの場合はマーク"しているとき"ではなく、マークが"終わったあと"だったので、1打罰が与えられたわけである。幸いにして、1打罰は優勝への障害にはならなかった。
ちなみに昨年のケースでは、フロストはバンカーのなかの石を取り除く違反で、それを申告しなかったため失格となった。バンカーというハザードではルースインペディメント(枯れ葉や小石などの自然物)は触れたり動かしてはならない。そんな単純なことをフロストは知らなかった?
「欧州ツアーではほとんどが(バンカーで小石を)動かしていい。日米のコースのように整備されていないケースが多く、小石が飛んで危険だという認識からです。日米ではその場合、ローカルルールで対応します。欧州でも活躍しているフロストだから、勘違いしたのかも……」(全米ゴルフ協会レフリー、川田太三氏)
さて、フロストのように欧州勢も参加する米チャンピオンズツアーは今年も年間27試合とまずまずの盛況。「通好みのB・ランガー、J・ハース、M・オメーラらから、女性にも人気あるF・カプルス、D・ラブⅢ、もうすぐシニア入りのJ・デーリーなどが勝ち星を挙げれば、さらに盛り上がると思いますよ」(同)
タフなフロストだからこそ乗り越えられたといえるかも。
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