これはキンラン!トーナメント開催コースで絶滅危惧種の野草を発見
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2015/6/2号
2015/5/27更新

これはキンラン!
トーナメント開催コースで絶滅危惧種の野草を発見

 先日行われたザ・レジェンドチャリティプロアマ取材で訪れていた小誌記者が、麻倉GC(千葉県)、2番ホール林で可憐に咲く黄色い山草を発見。なんとこれ、環境省のレッドデータブックの絶滅危惧Ⅱ類に指定されている金蘭(キンラン)だった。

 ほかにもと探して見ると、3株発見。またマムシ草、エビネなども散見され、野草の宝庫であった。

 キンランは木漏れ日の林のなか(下が湿っていて風通しがよい)などで咲く蘭の一種で、白い花のギンランも同じ種類。同じような環境で咲くのは、前述したエビネのほか、カタクリ、二輪草(一輪草)、ホタルブクロなど。キンランは木陰ならどこにでも見られる野草だったが、心ないハイキング愛好者に根ごと持っていかれるケースが相次ぎ、激減。移植のためだと思うが、実はキンランは根がその土地のバクテリアと共生しており、移植、栽培は非常に困難である。

「カタクリなどは目立ち、群生することが多いので、昔、久邇CCでローピングされているのを見たことがありますが、キンランは保護が難しいですね。ウチにもたくさん咲いていましたが、春先にラフを刈ったりして、すっかりなくなってしまいました」とは、野草撮影が趣味という総成CC、前支配人の北村芳夫氏。

 麻倉GCによると「大学の先生たちが来て植物の調査をしたことがありました」(グリーンキーパー)とのこと。

 ボールを林のなかへ打ちこんでも、キンランからは遠ざけて打つなどのローカルルールがほしいと、記者は思うのである。

 
【関連記事】こちらも注目です!
2011/07/05 自然がいっぱい! コース内の池や小川で自然教室
2011/06/14 意外と近くにも…初夏の風物詩ホタルをゴルフコースで観よう!
2010/06/29 自然がいっぱいのゴルフ場開放イベントに参加しよう


一覧へ戻る


バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト