アダム・ブランドの独走となった今年の日本プロ。最終日のピンの位置をめぐっての、倉本昌弘PGA会長の発言が波紋を広げているが……。
3日目までに6打差をつけたブランドに対して、倉本は"レフティ対策"を考えたといい、「3日間、右打者を想定して、ピンの位置をセッティングしたが、最終日は左打者を意識してカップを切りたい」という旨の発言をしたのだ。これを一部メディアが「レフティ一人だけを“いじめる”のはどうか」「ブランドが外国人だからでは?」という論調で報じた。
発言の真意をPGAに聞いた。「3日目までのスコアの結果を見て、これは右打者に"不利"なピン位置だったのではという推測が成り立った。ならば最終日はレフティにも厳しいピン位置にして公平にしようという思いがあったのではないでしょうか。試合を盛り上げるための措置で、いじめる云々は、会長の頭にはまったくなかったはずです」(PGA広報担当理事・三田村昌鳳氏)
そもそもレフティだけに有利、不利なピン位置とはあり得るか。
日本オープンなどで大会運営もしてきたコース設計家の川田太三氏は「単にレフティというだけで、有利・不利なシチュエーションをつくることはできないでしょう。カップを切るにはそれこそ山のような要素がからんできます。また、試合をスリリングにするために、ピン位置を考慮するのは当たり前のことです。今回も倉本はそんな試合にしようと、『レフティ対策』と発言したのではないでしょうか。それがうまく伝わらなかったようですが……」
ドロー打ちのブランド対策として左サイドに切ったという4番、8番はボギー。結果からみると“効果”はあったとも思えるが、結局は3打差で逃げ切ったブランドの腕が優ったということだろう。
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