「ツアープレーヤー№1を決める」が謳い文句の日本ゴルフツアー選手権だが、11年に優勝したJ・B・パク以降、12年に藤本佳則、13年に小平智、14年に竹谷佳孝とツアー初優勝が続いている。そして今年も、リャン・ウェンチョンがツアー初優勝を果たした。
5年続いた同選手権がツアー初優勝だった選手とリャンがいささか異なるのは、プロ歴16 年、36歳のベテランで、アジアツアーとワンアジアツアーの両方で賞金王になったほどの実力者という点だ。
リャンの母国の中国メディアは「10年のワンアジアツアー賞金王が参戦12年も経つ日本で優勝できなかったことが摩訶不思議」と報じたほどだ。
リャンがゴルフと出会ったのは広東省の中学に通っていた3年のとき。中山GCの関係者が学校を訪れ、生徒たちにクラブを振らせて10人を選抜し、そのひとりがリャンだった。それまでリャンはゴルフのゴの字も知らなかったという。そして数年後に中国アマを3連覇して、99年にプロ転向。07年に欧亜共同開催のシンガポールマスターズで初優勝し、アジアツアーの賞金王になると同時に欧州ツアーのシードも獲得。10年にはワンアジアでも賞金王に輝いたが、同年の全米プロでは3日目にコースレコードの64をマークして8位になる活躍も見せている。
日本で勝てなかったのは、本人によれば「スケジュール的に無理をしていたからかもしれない」とのことだ。味でしょう」(前出・川田氏)
リャンは07年に「中国のゴルフ発展のために」とジュニア育成基金を設立しているだけに「オリンピックは若手に譲りたい」としていたが、優勝を契機に「挑戦してみたくなりました」と心境に変化が生じている。それに歩調を合わせるように、中国メディアはリャンの優勝を「オリンピックを目前に控えた今、重要な勝利」と報じている。
さて、リオの舞台にツアー選手権チャンプは立つか。
【関連記事】こちらも注目です!
2014/07/15 優勝すると勝てなくなる!? ツアー選手権の"呪い"
2012/10/02 プロは100人。ゴルフ場は500ぐらい。多分にたぶんな中国ゴルフ事情
一覧へ戻る
|