ゴルフ大国である欧米ではゴルフ人口の減少により、さまざまな振興策のアイデアが出されているが、今度は元世界ランク1位のリー・ウエストウッド(イングランド)が具体的対策を提案している。
米国の富豪、ドナルド・トランプは「ゴルフは金持ちのものでいい」といったが、ウエストウッドはその真逆の「大衆化をもっと促進せよ」という提案をした。
若者や女性にアピールできるように、「もっと短時間で、もっと安く、もっと親しみやすく」と、R&AやUSGAに呼びかけている。
とくに女性ゴルフアーの比率の少ない英国では、ホールをもっと大きくして女性がゴルフに取り組みやすいよう努力をすべきだというのだ。ウエストウッドは勤労者の家庭の出身で、ムニシパル(公営)で腕を磨き今の地位を築いただけに、その提案は説得力があると評価されている。
実は同じような提案をジャック・ニクラスも、3年前に行っている。ゴルフの3つの弱点として「時間がかかりすぎる。難しすぎる。費用がかかりすぎる」を挙げ、12ホール制を提案。せめて「3時間以内でラウンドできることを」と勧めている。
時間短縮では、昨年、USGAが9ホールラウンドを提唱。7月23日を「プレー9デー」と定めもした。
英国でもイングランドゴルフ協会が地方自治体、メディアと提携して女性ゴルファー勧誘のキャンペーンを張っている。今年の全英オープンではセントアンドリュース開催を記念して、同大会スポンサーが英国本土、約300のコースで子どもとその家族に1時間の無料ゴルフを提供した。
こうした欧米の振興策アイデアは徐々に成果をあげていくだろうとの見方が有力だ。「しかし、日本では具体的対策は見えてきません。この間も日本のゴルフ17団体が集合してゴルフサミットを行いましたが、概念は提案するものの具体策はなし。どうなるのでしょうか……」(ゴルフジャーナリスト・河北俊正氏)
日本のプロでも、ウエストウッドのようなアイデアマンが出てもいいのだが。
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