昨今、西日本が亜熱帯化しているといわれているが、関東地方もいよいよ……という実感がゴルフ場の芝にも現れてきている。
パブリックの千葉セントラルGCが千葉県で初めて2ベントグリーンの1つを典型的暖地の芝、バミューダ(ティフトン)グラスに張り替え、すでに営業を始めている。同コースは昭和53年の開場で、当初はベント、コーライの2グリーン制。15年前には両方ともベントにしていたが、今年5月から片方をバミューダへ張り替える工事を進めてきた。
「温暖化の影響で、寒地のベントが暑さで2つともやられてしまうリスクを避けたということです」(同コースグリーンキーパー、宮村利孝氏)
これまで、バミューダ芝といえば、南洋の原種で暑さに強いのはむろんだが、葉幅も広くごわごわして芝目も繁殖力も強く、他のベントや野芝などを駆逐してしまうとして嫌われていたものだが……。
「改良を重ねていますからね。今回採用したのはチャンピオンドワーフといって、ごわごわ感も少なくベントに近い速さが得られると聞いています。繁殖力はコーライのほうが強いので、むしろフェアウェイから入り込まないようメンテしなければと思っています」(同)
チャンピオンドワーフは18年前、米国で開発され特許取得。暖地型でベントに匹敵するパッティングクオリティを実現させるというのがウリで、沖縄などで使用されている。
ただ沖縄でこの芝を採用し、張り替えたグリーンキーパーの長渡誉一氏によれば「3~4年してくると病気が出てくることもあるので、丁寧な更新作業が必要」とのこと。
どんな芝もメンテが肝要なのだ。
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