米ツアーのシード権を獲得後、帰国早々のANAオープンで優勝した石川遼。そのバッグには、ツアープロでは珍しい6番ウッドが入っているという。
この「6番」は、ロフト角18度のフェアウェイウッド。本来は「5番」に相当するクラブだが、石川の場合、シャフトを短くし、ロフト角を増やして使用しており、本人が「6番ウッド」と呼んでいるようだ。更に上の番手には「4番ウッド」に相当するロフト16度が入っており、一般的な3番と5番ではなく、4番と6番の組み合わせが石川流だ。
ギアにも精通している永井延宏プロによれば、「石川プロは、ロフトの多いクラブで前後左右や高低を打ち分けるのが得意な選手。58度ウェッジの守備範囲が広いこともそれを物語っています。フェアウェイウッドでも同様に、球筋を打ち分けるためにロフト角多めの6番を選んでいるようです」とのこと。
今シーズンはドライバーにも課題を抱えていた石川だが、帰国後は、3本のウッド類を全て最新モデルの「ビッグバーサアルファ816」に変更。4番と6番ウッドのセッティングはそのままだが、ドライバーのロフトは8.5度から10.5度に増やしたという。「これもFWのような打ち分ける感覚を重視したのかも」と永井プロ。ダイヤモンドカップでは、ドライバーのシャフトを20グラム重い90グラム台に変更し、東海クラシックではアイアンのシャフト重量も変更するなど、独自に試行錯誤を重ねているようだ。
米ツアーでは決して距離が出るほうではない石川。長い距離のコントロールに6番ウッドが味方になるか。間近に控えた米ツアーの開幕に向けて、注目されるところだ。
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